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一生懸命子育てしているのに、子どもとの関係が上手くいかない。自分も子どもも感情的になって、つらい気持ちばかり募ってしまう…日々頑張っているママの中には、こんなお悩みを抱えている人もいるかも知れません。さらには「努力や愛情が足りないせいかも…」と、自分を追い詰めてしまっている人もいるでしょう。
そんな時、自分を責めてしまわないでください。そのモヤモヤの原因はママの努力や愛情の不足ではなく、子どもと話す際のちょっとしたコツを掴めていないことにあるかもしれません。
親子の会話を穏やかなものにするとともに、子どもの成長を促すことにも役立つコーチングスキル「質問」についてご紹介します。
なぜ?どうして?と相手に尋ねる「質問」。相手の考えを知り、関係性をより深めていくために欠かせないアクションです。しかし、問いかけの方法によっては、相手の心を閉ざし、信頼関係にヒビを入れる原因になってしまう可能性も。
ここで一度、良くない質問の例を見てみましょう。この例では「子どもが学校に宿題を忘れてきてしまった」というシーンを想定しています。
子ども:学校に、宿題忘れちゃって…。
ママ:またなの?だらしないんだから。どうして忘れたの?
子ども:だって、〇〇ちゃんが早く帰ろうって急かしたから…。
ママ:それはただの言い訳でしょ!まったく、人のせいにするなんて。
子ども:……。
この例では、親の「どうして忘れたの」という問いに対し、子どもは言い訳をしたうえ、最終的には黙りこくってしまいました。これでは親も子どもも嫌な気持ちが残るだけで「宿題を学校に忘れた」という問題は、何も解決することができませんね。
こんなモヤモヤを解決してくれるのが、コーチングで用いられる「質問」のスキル。問いかけの方法を変えることで、親子の衝突を避けられるばかりか、子どもの成長にとってプラスとなる効果をいくつも引き出すことが期待できるのです。
質問の仕方を工夫すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。具体的な例を挙げながら、期待できる3つの効果について詳しく解説します。
誰かから指摘されたり教えられたりしたことよりも、自ら考え、気づいたことのほうが行動や結果につながりやすくなります。
質問の方法を変えることで、子どもは「どうすれば良いか?」「自分はどうしたいか?」という気づきを得ることができます。「友達とケンカをして、相手を押してしまった子ども」と対話するシーンを例に、具体的な質問の仕方について考えてみましょう。
ママ:〇〇ちゃんを押しちゃった時、どんな気持ちだったのかな。
子ども:イヤだったし、悔しかったの。
ママ:悔しかったんだね。押した時は、スッキリしたかな?
子ども:もっとイヤな気持ちになった…。
ママ:イヤな気持ちになるの、つらいよね。それに、押されたお友達もビックリするし、悲しい気持ちになっちゃうかもしれないよね。今度からは、どうしたらいいかな?
子ども:押すんじゃなくて、イヤだよってお話ししてみる。
ママ:それはいい考えだね。〇〇ちゃんとは、どうやって仲直りしようか。
子ども:押したこと、ごめんねって謝ってみる!
この例では、親が具体的な問いかけを行ったことにより、子どもは「自分がどんな気持ちだったのか」「次に同じような出来事があった時、どう対処すればよいのか」などについて自ら考え、気づきを得ることができました。
質問の方法によっては、子どもが何かに取り組む際のモチベーションを高めたり、やる気を引き出したりすることも可能です。例として、「いつも宿題になかなか取り組めない子ども」のやる気を促す質問の方法を考えてみましょう。
ママ:宿題、めんどくさいよね。早く終わらせたら、何かいいことってあるのかな。
子ども:うーん。ゲームがいっぱいできる!
ママ:そうだね。宿題は早く終わらせたほうが、たくさん遊べそうだね。
子ども:うん!それに「宿題終わった~」ってスッキリした気持ちで遊べるかも。
ママ:確かに、スッキリするかも。じゃあ宿題は何時頃から始めるのがいいかな?
子ども:早くゲームしたいし、今からやる!
この例では、質問によって「宿題を早く終わらせることのメリット」「宿題を終わらせた後の自分の姿」を具体的にイメージさせることにより、宿題に取り組むやる気を促すことができました。
親が子どもに対して意見を押し付けてばかりでは、子どもの思考力や自発性は育ちません。親が上手に質問を投げかけることで、子どもは自ら考える力や、考えた結果気づいたことを行動に移す力を身に着けることができます。
思考力や行動力を育てることは、自らの意思に気づく力や、未来を切り拓く力をつけることにつながっていきます。
質問によって子どもの成長を促すには、次のようなポイントを意識することが大切です。
まず大切なのは、子どもを追い詰めるような「詰問」を行わないこと。子どもの話を遮って質問したり、次から次へと質問を投げかけたりするのも避けるよう心がけましょう。
過去のことについて言及したり、質問に対する子どもの答えを頭ごなしに否定したりするのも避けたいポイント。こうした行為は総じて子どもに威圧感を与え、萎縮させる原因となってしまうためです。
「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どうやって」という5W1Hを活用し、子どもの考えていることを引き出せるような質問を行えるとベター。反対に「はい・いいえ」で簡単に答えられる質問ばかりを多用してしまうと、子どもの思考を促すことができず、思っていること・考えていることを引き出すのが難しくなってしまいます。
これまでにご紹介してきた「質問」のスキルを取り入れた心理学に、「NLP」が挙げられます。
NLPとは、Neuro-Linguistic-Programming(神経言語プログラミング)の略称で、1970年代にアメリカで生まれた心理療法の一種。自分を縛っている無意識のルールに気づいて、思考や行動のパターンを変えていくことで、よりよい人生につなげることを目的とする、実践的な心理学です。
NLPの知識は、書籍や動画、講座などから得ることができます。中には、子育ての悩みに対し、NLPのスキルを活かして対処することに特化した「子育てNLP」の講座も。子育てとNLPの関係について知識を深め、生活のなかで実践していくことで、子どもとの関係をもっと良いものに変えていくことができるかも知れません。
この記事でご紹介した「質問」の事例は、あくまでも例にすぎません。時には上手く会話が進まないことや、思いもよらぬ答えが返ってきて困惑することもあるでしょう。そのような時にも、子育てNLPの専門家たちがきっと力になってくれるはずです。
当サイトでは、子育てNLPについて基礎から学べる講座やスクールをいくつかピックアップしています。親子の時間を、そして自分自身の人生をもっと素敵なものにするための手助けに、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
引用元:日本メンタルコーチング学院
https://ms-next.jp/
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引用元:NLP研究所公式HP
http://nlpij.co.jp/講座一覧/will_of_the_child/
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