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子どもやパートナーとのコミュニケーションに、不安を抱えている方が陥りやすい「カサンドラ症候群」。夜眠れない、ずっと不安感がある、うつっぽいなどの体調不良が続いている場合は、なるべく早めの心と体のケアが必要です。
カサンドラ症候群とは、ASD(自閉症スペクトラム障害)をはじめとする、発達障がいの家族やパートナーなどを持つ人が陥りやすい精神的・身体的な不調のこと。
語源である「カサンドラ」とは、ギリシア神話に登場するトロイの王女の名前です。彼女には未来予知能力があったのですが、その言葉を誰にも信じてもらえず孤立しました。この状況になぞらえて、身近な人間関係で不条理な状況に直面した時、周りの人に理解してもらえないことが原因で陥る不調の状態を「カサンドラ症候群」と言います。
例えばASDの場合は、コミュニケーションが苦手で、考え方や物事の進め方にさまざまな「こだわり」を持っています。こだわりの強い夫や子どもと関わる女性は、日々の生活での円滑なコミュニケーションが取りづらいことが多く、関わり方がわからずにストレスを抱えてしまうことがあります。
発達障がいは先天的な脳機能の特徴で、コミュニケーションや考え方に独自のルールを持つ人が多くいます。家族と接する中で、すれ違いや理解の難しさが、ストレスとなって生活に支障をきたすことも。カサンドラ症候群の特徴としては、主に精神的・身体的な不調が挙げられます。
カサンドラ症候群は、発達障がいの家族を持つ人だけがなる症状ではありません。家族のサポートが第一で、自分のことが後回しになっている人や子育てに悩むママなど、どんな人にもあてはまります。
適切な対処法を知れば、コミュニケーションの悩みをリカバリーでき、心身の不調から回復する可能性があります。あてはまると感じた人は、自分の状態に合わせて解決策を探ってみましょう。
カサンドラ症候群から回復するためには、あなたが抱える問題の解決が必要不可欠です。まずは疲れてしまった心と体を休めて、本来の自分を取り戻してから、家族との新たな向き合い方を考えてみましょう。
周囲の反応や社会の常識にとらわれずに、あなたと家族が一番心地よい関係を目指すことがポイントです。
食事に集中できない、匂いに敏感で好き嫌いが激しい、物の並びを揃えたがる、朝なかなか起きられないなど、日常生活の相手の行動を観察してメモしてみましょう。それを元に情報サイトや書籍などで、あてはまる行動の特徴や理由を調べます。
相手が「何を考えているのかわからない」状態と比べて、行動原理やパターンがわかっているだけで、同じ行動でもストレスに感じにくくなります。相手の行動を見守る余裕も生まれるかもしれません。相手を知ることが、コミュニケーションを円滑にする第一歩になるでしょう。
小さい子どもや相手に伝えづらい場合は、ルール化してしまうのも手です。
共同生活をするうえで、お互いに気になる点や合わせてほしいルールを話し合って伝えましょう。一方的にルールを押し付けるのではなく、相手の意見を聞くこと、お互いの立場を尊重して、理解を深めることが大切です。
ルールを決めてから期間が空いたり、状況が変わったりした時は、ルールを見直して柔軟に対応しましょう。相手の立場やその時の状況を、お互いに知るいい機会にもなります。
四六時中家族と一緒にいることで疲れてしまっている場合は、意図的に過ごす時間や心の距離を変えてみるのもおすすめです。
例えば夫であれば、休日あえて別々に過ごすことでお互いにリフレッシュでき、イライラの原因も効果的に減らせます。子どもなら、お友達やママ友と一緒にグループの中で過ごすことで、1対1の状況を少なくできるでしょう。
また家族という関係だからこそ、相手に求めすぎてしまうことも。「家族なのだからこうして欲しい」という気持ちで接して苦しくなっているのなら、一度その気持ちを手放してみると、相手の行動が気にならなくなることも多いようです。
病院や専門機関で診断を受けていない場合、無理に診断を強要することは本人にとっては大きなストレスです。本人が特性に気づいていない状態では、診断自体を受け入れられない可能性が高く、気持ちを傷つけてしまいかねません。かえって状況が悪化するケースも考えられます。
診断を検討する際は、まず、本人と特性や症状について話し合うのが理想です。難しい場合は、本人の日頃の悩みを聞く機会を設けて、その対応策の一つとして提案するといった、タイミングを窺う方法も良いかもしれませんね。
あなたの不調が深刻な場合は、躊躇せずカウンセリングや心療内科を受けてください。不安で夜眠れない、パニック状態に陥る、うつの症状などから、自力で脱するのはとても困難です。
専門知識を持つ第三者に状況を知ってもらうことで、精神的な負担は軽くなるでしょう。不眠やめまいといった身体的な不調には、適切な薬の処方が必要です。
カサンドラ症候群になりやすいのは、責任感の強いまっすぐな女性です。「私がなんとかしなければ」と、ついつい周りのことばかり頑張りすぎていると、知らない間にキャパオーバーになってしまいます。時には休みを作って、自分を労ってあげてください。たまには友人や家族に、自分の気持ちを少しだけ話してみるのも、いいかもしれません。
頑張り過ぎずに自分を大切に思うだけで、今まで感じられなかった家族や自分の本来の気持ちが見えてくるかもしれませんよ。
頑張っている自分を癒すワークとして、NLPの「フェルトセンス」と「賢者のワーク」が応用できます。
フェルトセンスとは「なんとなく感じる」レベルの、まだ言葉やイメージにならない感覚のこと。それをフォーカシング(深く見つめる)して、今、ここで、自分が何を感じているか、何を必要としているかを明らかにしていきます。自分の深層心理を探ると、悩みや不安を解決する糸口が見つかるでしょう。
賢者のワークが指す「賢者」とは、自分の可能性を最大限に活かして理想の人生を生きる未来の自分です。このワークは理想の自分との対話から、自分自身への信頼・落ち着き・問題解決のためのヒントを引き出します。
引用元:日本メンタルコーチング学院
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引用元:NLP研究所公式HP
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子育てと同じくらい大切な自分癒し
頑張りすぎるママの多くは、大切な家族との関わりをどうにかしたいと思う気持ちからくるもの。ですが、そこで無理をしすぎるとカサンドラ症候群のような症状が出てきてしまい、自分も家族も苦しくなってしまいます。発達障がいの有無に関わらず、家族とのコミュニケーションは一筋縄ではいかないものです。自分のつらさに一番に気づけるのは自分自身。自分に合った癒し、そして悩みを解決する手段を身につけておけば、すぐに対処ができて、ストレスにとらわれない日々を送ることができます。子育てNLPでは、自分で自分を癒すさまざまなワークを学べるのでおすすめです。